実は鉢でも実るって知っていますか? 初心者にもおすすめの「果樹栽培」のコツ

植物のある暮らしは、心に癒しや和みを与えてくれます。その上、おいしいものが実ったら嬉しいですよね。「そんな人におすすめしたいのが果樹を育てることです!」と話すのは、園芸超人・カーメン君。園芸歴20年以上のキャリアをもつカーメン君曰く、鉢植えで楽しめる果樹もあるのだとか。しかも、初心者にも育てやすいそうですよ。

鉢植えでも育てやすい果樹って?

いろいろな品種が出てきている果樹は、初心者にいちばんおすすめしたいジャンルです。というのも、そもそも樹木は草花や野菜よりも強く、水さえ切らさなければ、暑さ寒さにも耐えてくれます。それに食べておいしい果実ができるなら、お世話するのも嬉しいでしょ?

中でも初心者にも育てやすいのは、鉢植えでも実りやすい小さな実のもの。大きな実のものもできなくはないけれど、実のサイズは根っこの大きさに比例するので、それなりに大きな鉢でないと難しいんですよね。

苗木の選び方とおすすめの果樹

草花や野菜と比べて、すぐに大きく育つものではありません。あまり小さな苗は、実るまでに時間がかかることを覚えておいてください。また、お店には小さな木に実がなっているものも出回っていますが、あまりおすすめできません。というのも、木が小さな段階で実をつけると、その後しっかり育ちにくいんです。

ベリー系(ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー)

さな実がおしゃれな「ベリー系」。寒さに強いので、植え付けるのは冬場がベスト。冬場のベリー系は葉が落ちるのですが、葉がついてない時期のほうが植え付けに向いています。とはいえ、他の時期も真夏さえ避ければ、梅雨に入るまでに植えれば大丈夫。

買ったときの大きさにもよりますが、育て始めてだいたい2〜3年で収穫できるようになります。実った実を、採ってすぐに食べるのはプチ贅沢。フレッシュなブラックベリーもなかなか手に入らないから、自宅で楽しめるのは育てるからこその醍醐味!

レモン

寒さに気をつければ管理しやすい「レモン」は、人気の果樹の一つ。木についたまま完熟させると、スーパーなど普段は手に入れることのできない完熟レモンになります。完熟レモンはそのまま食べても甘くて感動しますよ!

レモンには「1年生」、「2年生」、「3年生」とあって、一般的に手に入りやすいのは1〜2年生。だから苗木を買ったら実るまでに3年くらいかかりますが、1本からちゃんと5〜6個収穫できるので、その日を楽しみに。苗木を買うなら4〜6月に、しっかり葉っぱがついているものを選びましょう。

キンカン

苗木を買うなら、4〜6月がベスト。買ったときの状態にもよりますが、2年目くらいから実る「キンカン」は、育てやすくて地味に人気の果樹です。熟したら、収穫してそのままパクッと食べられるところもいいですよ。

ちなみに「オリーブ」も人気ですが、食べたり油を絞ったりするぐらい実らせようとすると、かなり大変! 相当大きくならないと、数が採れません。中には剪定してコンパクトにして30年物、なんていう木も売られています。

しっかりとした土台を作ろう

果樹は、根っこが太くなり、土にしっかり張ることが大事です。だから安定した土台を用意することがポイント。草花や野菜より頭が重いので、軽すぎる鉢は風にあおられると倒れてしまいます。すると、せっかく張った根っこがリセットされてしまうんです。

専用の土もありますが、僕のおすすめは手に入りやすい「草花用」の培養土に、「赤玉土」を3〜4割混ぜて植えること。軽い培養土に重い赤玉土を混ぜることで、土台が安定します。また、赤玉土を入れると水切れも起こりづらく、管理しやすくなりますよ。

夏場はしっかり水をあげること

草花よりは水切れしづらいので、あまり神経質にならなくて大丈夫。ただし、夏場はしっかりと水をあげましょう。

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タフギアメタルノズルの黒とシルバーの無骨なデザインと屋外で『タフ』に使っても壊れないところがカーメン君のお気に入り。

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メンテナンスも忘れずに

同じ鉢で育て続けると、根っこが伸びて鉢の中がパンパンになります。そのままでは水切れしやすくなるので、2〜3年に一度は鉢から出し、古い根っこを切りましょう。

大きく育てたければ、このタイミングで大きな鉢に植え替えます。新しい土を入れて植え戻せば、また新しい根っこが生えてきますよ。あまり大きくしたくない場合は、剪定しましょう。植え替えや剪定の時期や方法は、果樹によります。詳しくは僕の動画をチェックしてください(笑)!

あとは、土の上にのせるタイプの肥料もあげてくださいね。草花のようにあげ続けなくてもいいですが、適切な時期にあげないと実がつきません。たとえばレモンなどの柑橘系は、2〜3月の春先に一度は必ず。そして、できれば6〜7月、9〜10月にも、一度ずつあげることをおすすめします。

まとめ

比較的タフな果樹は、日当たりがよい場所が大好き。ご自宅の特等席を与えてあげてくださいね。大切に育てて実った果実の味は、きっと格別ですよ〜。

教えてくれた人
カーメン君
名城大学農学部卒業後、愛知の園芸店「ガーデンガーデン」に入社。店長をつとめた後、園芸の魅力をもっと伝えたい! と、2020年4月にYouTubeチャンネルを開設。「園芸超人・カーメン君」として、20年以上の園芸キャリアを活かした、絶対得する賢いガーデニング術を伝えている。
【YouTube】「カーメン君」ガーデンチャンネル 

昨今の物価高で、毎日の食事に関わる野菜の値上げも続いています。それもあり、園芸界では“食べられるガーデニング”が人気を集めているそうです。「上手に育てられたら消費に困るぐらい収穫できますよ」と話すのは、園芸超人・カーメン君。そこで、園芸歴20年以上のキャリアをもつカーメン君に、初心者がプランターでも栽培しやすい野菜について教えてもらいました。

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「春は植物が育ちやすい、よい季節です。苗を植えるのにもぴったりな時期!」と、初心者からベテランまで、幅広い層に向けて園芸の魅力を伝えている園芸超人・カーメン君。タカギの散水用品を愛する一人です。ゴールデンウイークも間もなく。そこで、カーメン君に、初心者にも育てやすい草花を教えてもらいました。

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