行動するたびに一口お水を飲むことから始めてみようー食生活を変えて「痩せる習慣10選」

健康のため、自信をつけたいなど、ダイエットに取り組みたいと考えている方は多いのではないでしょうか?しかし運動を続けたり、毎日の献立をきちんと管理したりするのは大変です。

今回お話しを伺うのは、YouTubeでダイエットにまつわる発信をしているayahare(あやはれ)さんです。痩せるために、あえて苦手な運動はやめて食生活の改善に専念。特別な運動はせず、2ヶ月で-10kgもの減量に成功しました。今回は、明日から始められて毎日続けることができる「痩せる習慣」についてご紹介します。

教えてくれる人

ayahareさん

あやはれ

2020年4月、コロナ禍にダイエットを決意し、2ヶ月で-10kg(163cm/58kg→48kg)を達成。2021年1月からダイエットレシピを中心に、YouTubeへ投稿を始め、『ayahare diet』の登録者数は64.1万人(2025年7月現在)。著書に『ayahare式やせるつくりおき手帖 季節の味でらくちん夜ごはん』がある。
Youtube-ayahare diet

“特別な運動”はせず減量できた理由

――ayahareさんがダイエットを成功される前は、どのようなライフスタイルを送っていたのですか?

ayahareさん(以下、ayahare) そもそも食べることが好きで、以前の私はお菓子とお酒も大好き。ダイエットを始めた当初は会社員として働いていたのですが、仕事中もお菓子をつまみ、飲み物といえばカフェラテや甘いジュースでした。会社の飲み会も多く、飲み会でたらふく食べるから朝は食欲が湧かなくて、1日2食でドカ食い。休日も、ごはんの後にお菓子を食べてお酒を飲んで……。ジャンクフードも好きでしたし、とにかくハイカロリーな生活でしたね。

――そこからどのように10kgものダイエットを成功させたのでしょうか?

ayahare 始めたのは4ヶ月後に結婚式を控えていたタイミングです。今度こそ、確実に結果を出したいと思いました。

というのも、過去にもたくさんのダイエットに取り組んできたのですが、なかなかうまくいかなくて。食べることが好きだから、痩せたいけれど食べたい。腹8分がいいことはわかっているけれど、我慢できない(笑)! それなら運動をしようとジムに入会したりランニングをするものの、運動したご褒美で食べちゃったり、運動がそんなに好きじゃないから半年くらいでやめちゃったり……。

これじゃだめだと、まず「知識」をつけることからはじめました。ただ、インターネット検索は情報量が多すぎるので、お医者様やダイエットトレーナーなど知見を持った方が書いている本を山のように読みましたね。

その中で『ダイエットは食事9割、運動1割』という本に出会ったことが、一つの転機です。このときに初めて、“痩せたい”という目的があるのに食事制限が嫌なのは本末転倒。結果を求めているのなら、食生活を見直すべきだと知りました。そして、得意じゃない運動は思い切ってやめて、食事にフォーカスしたダイエットを始めたんです。

――具体的に、どのような方法を取り入れましたか?

ayahare ダイエットには大きく「糖質制限」と「脂質制限」という2つの方法があると思うのですが、私はどちらかというと糖質制限に近い方法で取り組みました。ただ、厳密な糖質制限って糖質量の制限がかなり厳しいんですよね。なので、私は無理のない範囲で糖質を減らして、その分タンパク質を増やすことを意識した食事に変えました。

具体的には、まず1食あたりのタンパク質摂取目標を決めるんです。体重×1.6gで計算して(※)、肉や魚でしっかりタンパク質を摂る。それからご飯の量を徐々に減らしていく。お腹が空かないように白米から腹持ちの良い玄米に変えたりもしました。糖質制限の緩いバージョンで、「タンパク質を最優先に考える食事」という感じですね。
※計算式は『眠れなくなるほど面白い、タンパク質の話」を参考

これはいろんな本を読んで少しずつ実践する中で、自分に最も合っているかつ最短で結果が出る方法だと感じました。糖質を減らして体重が減るのは水分量が減っただけという説もありますが、私はたとえその減った量が「水分」だったとしても、体重として数値に見える結果があった方が、モチベーションを保てたので結果的に継続することができました。

――たくさん知識をつけて取り組まれたのですね。では、ayahareさんにとってダイエットの一歩目で大事なこととは?

ayahare 始める前に、まずは自己分析をすることでしょうか。ダイエットに挑戦したことがある方は多いと思うのですが、過去に失敗した経験があるなら、何がダメだったのか? 趣味嗜好は? 生活リズムは? など、何が失敗パターンで、何ならできるのか? 自分を振り返ることが大事です。私の場合は、運動と食事の両立ができない。そして、食べることが大好きだから、食事を我慢せずに続けられることも重要でした。

それと、ダイエットを習慣化することも大事です。だから“食事制限”ではなく、“食生活の見直し”をして日常に落とし込むこともポイント。

というのも、“食事制限”には、やはりどこか無理があります。それで一時的に体重が減ったとしても、心身の調子を崩したり、リバウンドしたりしてはよくないですよね。私もダイエットに成功しましたが、ここで身についた食生活は、今では食後に歯磨きをするように当たり前。何より、一つひとつ身につけた食生活が心地いいから、無理せず続けられていると思うんです。

今では、自分が痩せるパターンや、体重を戻す方法も掴めました。たまにどかっと外食をして、体重が一時的に増えることも怖くありません。

ayahareさんの「痩せる習慣10選」

痩せる習慣10選

1.行動する度に1口水を飲む

2.腸活を意識して食材を選ぶ

3.太陽の光を浴びて、体を動かす

4.茶色い炭水化物を食べる

5.献立はタンパク質を何で摂るか?を最初に考える

6.食事の始めにスープを飲む

7.ながら食べしない

8.間食で何を食べるか決めて準備しておく

9.夜は胃の負担の軽い食事にする

10.7時間以上の睡眠を確保する

――こちらはayahareさんが実践されている「痩せる習慣10選」です。1つ目に「行動する度に1口水を飲む」とありますが、やはりダイエットにお水は重要なのでしょうか?

ayahare そうですね。お水を飲むメリットは、便秘解消、代謝が上がるなどいろいろあります。中でも私がいちばんよかったと感じているのは、自然と食欲を抑えられたこと。

ダイエットを始めた当初、1日にお水を2L飲むという目標を決めたんです。そして、常にお水の入ったボトルやコップをそばに置き、何かするたびに一口飲む習慣をつけていきました。するといつも口の中が潤っているからか、仕事中などにお菓子の“ながら食べ”をしなくても平気になっていって。どうしてもやめられなかった習慣が、お水を飲むことで解決できました。

――お水を飲むことを習慣化するうえで、取り入れてよかったものはありますか?

ayahare 家の中でもお気に入りのボトルを持ち歩いて、“いつでもお水を飲める状態を作っておくこと”は習慣化するうえでとても効果的だったように思います。また、引っ越しをして浄水器のある生活に変わったこと。大袈裟ではなく生活の質も上がりましたし、水を飲む習慣を継続することへのハードルが下がりましたね。

ダイエットを始めた当初は、2Lのペットボトルをネットストアで大量に買っていたんです。ただ、お水は家族も飲みますし、お料理にも使います。となると、空のペットボトルが毎週大量に出て……。私は家事の中でごみ捨てがいちばん苦手。だからペットボトルごみがたくさん出ることもストレスでした。でも浄水器のある生活になったことで、ごみも出ず、毎回買う手間ひまもかからなくなりました。

――蛇口をひねるだけで、安心して飲めるお水が出る魅力がありますよね。では、「痩せる習慣10選」の2〜10の中で、とくに重要な習慣はありますか?

ayahare 大前提として、生活や仕事、家族構成など、人間は一人ひとりちがいます。だから、どれが重要かは、その人次第。「痩せる習慣10選」は、あくまでも一つの方法です。

そのうえで、いちばんハードルが低く、なおかつ生活に変化が生まれると思うものを取り入れてみてはいかがでしょうか。なぜなら、今の体型に満足していないということは、今のままでは痩せないということ。何らかの変化が必要なはずなので。

大事なのは「スモールステップ」で「毎日続ける」こと

――ayahareさんは、体重が落ちること以外に、ダイエットでどのようないいことがありましたか?

ayahare 痩せ終わってみると、人としての自信がつき、自己肯定感も上がりました。

以前の私は、仕事はバリバリやっていて、充実感もありました。ただ、もともとズボラな性格なこともあり、プライベートの自分は何も成し遂げられていないと感じていたんです。

それがダイエットで自分なりに知識をつけ、実践し、トライアンドエラーを積み重ねていく中で、一つのことに真摯に取り組めました。そして、-10kgという数字にも結びついた。これが過去にはない経験で! ちゃんと実績ができたこともあり、自信につながったのだと思います。

――見た目だけでなく、心の自信もついたのですね。では、ダイエットに取り組むうえで、ayahareさんが大事だと思うことを教えてください。

ayahare 最初から大きな目標をたて、自分の首を絞めないように。決意して大きな一歩を踏み出すよりも、スモールステップでいいんです。まずは、明日できることが何かをリストアップしてみてください。そして、変化を受け入れながら、ちょっとずつやってみる。

私も小さな一歩が積み重なって、結果的にダイエットを成功させることができました。どうぞ変化する過程を楽しんで、みなさんなりのダイエットに取り組んでみてくださいね。私の経験でよければYouTubeで発信しているので、何かヒントになればうれしいです。

行動するたびにお水を一口飲む」というのは簡単なアクションですが、継続することでより効果を発揮してくれそうですね。次回の記事ではayahareさんがおすすめする「スープレシピ」について伺います。お楽しみに!

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