お客様にとって、日々の生活で使用する製品が安心・安全であることは絶対条件。
この条件を守りながら、時代の変化や技術の進歩などに合わせ、タカギの製品も日々ブラッシュアップしています。
安心・安全な製品を届けるために、中心となって1つひとつの製品に目を光らせているのが「品質保証部 評価技術課」です。
製品の開発・製造・組立・発送という、すべての工程で徹底した安全性確保と品質の維持・向上に取り組む品質保証部 評価技術課・円福好安主査にそのこだわりを聞きました。
安心・安全でお客様が使いやすいものを届けるため
すべてを徹底的にチェックする
――製品の開発から発送に至るまで、すべての工程に関わる「品質保証部」ですが、具体的にどのようなお仕事をしているのか教えてください。
一つは、製品販売前の開発段階における品質に問題がないか、というチェックです。これは開発部とタッグを組んでのWチェックのようなイメージですね。
開発部では、実際の使用環境を想定してさまざまな耐久試験を行います。そこを通過した段階で、われわれにバトンタッチ。
徹底した品質評価を行うための場所である「評価試験センター」で、開発部がチェックした性能や安全性を再確認して、すべて基準を満たしているかチェックします。
加えて、開発部が実施しない項目についても評価を行います。
――「品質保証部」の合格をもらって、初めて次のステップに進むのですか?
そうです。だから合格が出るまで、何度でも開発部とコミュニケーションをとります。
もう一つが、製造から組立、発送まで、一連の製造ラインで品質が保証できているか。社内の対応・対策をチェックすることです。
――製造ラインでは、どういった点をクリアしていなければならないのですか?
「製造」なら、原材料の受入検査、製造条件の管理、各過程を記録し追跡するシステムの確保。
例えば、「組み立て」は、組立精度の確認、すべての外観にキズや汚れがないかの外観検査、水を通した場合を想定し、空気を通して確認する「エアーリーク検査」の実施。
そして「発送工程」は、梱包状態の確認、出荷前の完成品検査です。
――項目が細かいですね!「組立」では、すべての外観と動作を確認するのですか?
はい。工程内でカメラでチェックすることに加え、スタッフが、人の目と手を通してすべて確認しています。
そして、ここで不具合があったら是正します。最後は、どうすれば品質が保証できるか、今後の社内対策もチェックします。
――何かあったら、次に活かせるようにするのも仕事。
そうです。ここで得たさまざまなデータは製品開発などにも反映して、継続的に見直されています。
というのも、タカギでは常々「次の工程を考えて仕事をしなさい」と言われます。
これは、ひいてはお客様のため。開発から発送まで、すべての段階でスタッフが品質を保証できれば、安心・安全で高水準なものをお客様にお届けすることができますから。
付加価値の向上を目指して
販売後もチェックは続く
製品が販売された後もわれわれのチェックは続きます。これは粗探しというよりも、製品をよりよくして、付加価値を高めるために行っています。
自動車をイメージしていただきたいのですが、昔はハンドルの操作が硬くて重かったでしょう。それが今では、軽いのが当たり前。つまり、製品の「評価基準」は時代の変化や技術の進歩とともにブラッシュアップしていかねばなりません。
――ブラッシュアップするために、意識していることはありますか?
販売後の製品を、誰よりも見て、触ること。机上の空論ではなく、体感することです。
例えばシャワーヘッドを改良したかったら、「評価試験センター」のお風呂場を再現した部屋に鍵をかけて(笑)、実際に浴びてみないとわかりませんよね。
そして、機能性はもちろん、ボタンを押した時の手ごたえとかシャワーなら浴び心地とか、感覚も追求していきます。
――感覚ですか。五感は人によるので、評価が難しいのでは?
確かに、五感は難しいです。でも私はそれを数値化しようと「感性評価」を2年ほど前から試みているんですよ。
――「感性評価」とは、どのような評価ですか?
そもそも評価水準を決めるのに「モニター試験」といわれる、実際に使ってみた方々の声を集める試験は欠かせません。
製品を実際に使った人たちの「心地よさ」といった感覚を集め、それらがどんな要素(触り心地など)によって生まれるのかを分析し、感覚の良し悪しを数値で判断できるようにする方法があるのです。
こうした感性の数値化は人間工学の一つで、自動車にも取り入れられています。例えば、ドアが閉まる音や、シフトレバーを切り替えたときの感触などにも生かされているんです。
だからわれわれも、感覚の数値化である「感性評価」に挑戦しているところです。
今までは毎回モニターを取っていましたが、一度数値が得られたら今後はたくさんモニターを取らなくても、この値以上あればOKというのがわかるようになるんです。
――品質評価の方法や手段も進化しているのですね。
はい。一方でタカギでは、創業以来、人の手と目をかけることも大切にしています。製造工程も品質評価も、すべてロボットが行うわけではない。
だから、万が一「不合格」の可能性はゼロではありません。でも、つねにゼロに近づくにはどうしたらいいだろう?と考え、追求しています。
お客様はいちばんの品質評価者
だからこそ、その声に耳を傾ける
――円福さんは、ご自身の仕事を通じて、どのような未来を目指していますか?
当たり前の品質の確保はもちろん、お客様の感性にこたえる魅力的な品質を目指して、感性評価の数値化と、新たな品質基準の確立に取り組みたいです。
そして、製品の付加価値とタカギの信頼性がより一層高まれば、こんなに嬉しいことはないですね。
――そのためにも大事なこととは?
やはり、一人でも多くのお客様にご満足いただけることです。だからこそ、お客様からいただく一つひとつの声も大切にしています。
例えば、感性評価では「よい」と評価されたボタンの押し心地も、あるお客様にとっては「重い」かもしれません。
経験上、100%ご満足いただけるものづくりは難しい。ただ、不満足を限りなくゼロに近づける努力はしなければなりません。
そのためにも、かわいいわが子に何かよくできないか?と、常に目を光らせています。
そして、社内で一丸となって100%を目指せるよう、チームワークも大切に日々仕事をしていきたいと思います。

